ある傍観者の備忘録

マイケル ヨウスケ。

40歳を前にして取り敢えず仕事を辞めてみた。ずっと順調に走り続けてきた人生だったのに、突然ハッピーエンドを迎えそうにないと感じるようになったからである。結婚もしていないし、親の介護までまだまだ時間はある。まだ人生の折り返し地点なのでやり直す時間はあるはずだ。そんなこともあり、その時あちらこちらで聞こえていた流行語に乗って「今でしょ」と無謀な一歩を踏み出してしまったのだ。

人生を再構築するのであれば徹底したい。なので、坂口安吾の堕落論にあるように堕ちる道を堕ちきったところに自分が発見できるはずだと思って、まずはこれまでの価値観をぶち壊すためには何も計画しないことを計画してみた。

だが、残念ながらそんな簡単に見える計画も実現をするのには一年という時間を必要とした。仕事を辞めた直後は突然地面が消えてしまったような不安に駆られて、空いたスケジュールを埋めまくって、学校にも通い、前の人生の延長のように忙しくしてしまったのだ。

そんな時、死ぬ可能性が25%という病気を経験して、初めて人生はいつでも終わる可能性があるという事を思い知らされる事になる。42度の熱に3日間うなされ、死の恐怖を味わってようやく本当に自分がやりたい事はなんなのかということに真摯に向き合えるようになったのだ。

勿論自分がやりたい事というのは、答えがそもそもあるわけでもなく、早々に見つかるように簡単なものでも無い。いい学校やら、いい会社やら、世間で言われているいい人生の方が、目標としては遥かにお手軽だ。ただ、待っていても何も始まらないので、取り敢えずは手当たり次第試しては残ったものを大事にするようにしている。

ひたすら身近な幸せを求めつつ過ごすことに注力する日々。将来により良い社会を残そうとするほどの高い意識はまだ芽生えていないが、少なくても自分の残りの人生は楽しくやり過ごしたい。そしてその為にはは自分というものが何者なのかを知るプロセスを積み重ねようとしているのだ。

ここ数年は色々試してみたもののまだまだ暗中模索の状態である。そんなトライアル&エラーの一環として取り敢えずアウトプットもしてみよう。そんな安易な考えからこのブログを始めてみました。