ある傍観者の備忘録

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専門家なんてもういらない?

今は、インターネットの普及とメディアの無責任のお陰で素人が好き勝手にコメントができる時代だ。一応、報道とされるニュースを見ると専門家を呼んだりして解説したりしているが、そのあとに感想をいう素人の人数の方が圧倒的に多くて専門家の存在感がほとんどなくなっている。

まあ、そもそもあまりにも色んなニュースが多すぎて、折角の専門家がいるのに深く掘り下げる時間もなく、表面的な報道にならざるを得ない。また、問題が複雑になればなるほど、簡単に噛み砕いて説明に終始するだけで終わる。専門家の提供できる含蓄などもう必要ないのだ。

結果、専門家のマーケットでの価値はだだ下がりだ。というのも、専門家という肩書きさえあれば、実際にそこまで知らない中途半端な専門家でも事足りるからだ。

そんな事情もあり、最近はうさんくさい専門家のオンパレード。本当に努力している専門家が報われない時代になっているのだ。

中国語をしゃべれない中国専門家。プログラミングもやったことのないITの専門家。そんなのが溢れれば溢れるほど、専門家に対する期待値も下がる。そして結局割を食うのは、真面目に自分の専門を追求し続ける専門家なのだ。

悲しいことに、逆にちょっと視聴者目線に立って、気が利いたコメントが言える人の方が専門家より有難がられたりする。そんな理由もあり、そもそも社会的に関心のないアイドルやお笑いの人が報道の場でもどんどんと存在感を増しているのだ。そして酷い場合には、専門家より強く意見を言ったりしたりしている。

そろそろ発言者がきちんとその問題について知っているかどうかを吟味してから信じる世の中が来てもいいんじゃないか。権威を疑うのは勿論大事だけれども、少なくてもそれはそれなりに自分で考えてきた人に任せた方が良いような気がする。

このままだと、誰も深いことを考えず、適当に物言いをするトランプみたいな人間がどんどん増えるだけ…。まさか、これも抗えない時代の流れなのか。

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