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離婚における最適戦略とは?

ジェフ・ベゾスの離婚が世の中を騒がしている。というのも、もし平等に財産分与が行われるならば、奥様のマッケンジーさんが女性で世界一番の富豪に躍り出るからだ。

国によって制度は大分違うので簡単には言えないが、アメリカでの財産分与は結婚後に得た財産の半分ということになっている。そのため、アマゾン創業の1年前の1993年から結婚しているマッケンジーさんは、ジェフ・ベゾスから15兆円程度の財産分与を受けると予想されている。

では、日本では離婚時の金銭面は一体どうなっているのだろうか。もし離婚なんてすることになったらどんな結果になるのか気になったので調べてみた。

離婚時には慰謝料、財産分与、婚姻費用、養育費というメインの柱が存在する。慰謝料というのは相場が100万円から300万円。ただ、どちらかに過失があった場合なので慰謝料は割愛し、ここでは残りの三つにフォーカスする。

財産分与は対象となる資産が婚姻の時期から別居において夫婦の協力によって形成された財産となっている。これは結婚してから別居開始までの時期に夫婦の協力によって得られた収入が対象になり、相続などがあった場合には含まない。

一方、婚姻費用というのは結婚している期間に夫婦間で所得の差があるのであれば、多くもらっている方がそれ相応の生活費を分担すべきであるという概念である。これは別居していても離婚するまで支払い義務がある。

そして、最後は養育費。これは誰もが想像するように、子供がいる場合、離婚後子供が成人するまでに子供を引き取った側に対して残りの人物に支払いが発生する義務である。

興味深いのはこれら全ての概念で男女の別を規定しておらず、収入の高い方と子供を引き受けたかった方が義務者になる。

つまり、結婚の期間中妻の方が収入が高かった場合には、財産分与も婚姻費用も女性側が支払うことになる。養育費のみ子供を引き取った方が権利者になるため、子供を引き取った場合には夫の方の収入が低かったとしても受け取れるのである。

ただ、調べていて一番面白かったのは、婚姻費用>養育費というカラクリである。何故なら、これは離婚を決意した後の戦略に大きな影響を与えるからだ。

もう別居して結婚が破綻している段階では、財産分与にはなんら影響はない。一方、婚姻費用>養育費という理由があるため、自分の方が給料が低くて、相手が高給取りの場合には下手に離婚するよりはただただ別居の状態を保った方が多くの金銭を受け取れるのだ。

残念ながら、結婚した時既に相手が金持ちだったり、結婚期間が短かった時には財産分与は見込めない。つまり、金持ちと結婚して、離婚しても別にベゾスの妻のようにお金持ちになれるわけでもない。

逆に、そんな場合はすぐに離婚には踏み切らず、できるだけ別居期間を伸ばさないと何も手に入らないのである。勿論、合意によって払ってもらえるケースもあり得る。が、そうでない場合には、離婚したくても離婚をせずにダラダラと別居生活をしないといけないのだ。

なるほど、離婚を想定しながら結婚をしないといけない今、専業主婦を目指してお金持ちと結婚できる可能性がどんどん減るわけだ。

金持ちは金持ちになってから結婚することを選択するし、できるなら収入が高く仕事をし続けるような相手と結婚した方が経済的には遥かに合理的だからだ。金持ちが専業主婦を目指している人と結婚するのはリスクでしかない。

一方、逆に、格差婚。特に収入の高い女性が自分より給料の低い男性と結婚する場合には相当の覚悟を持って結婚するしかない。というのも、浮気されたとしても財産分与と婚姻費用は発生するため、相手が浮気したのにお金も持っていかれる状況になり得るからである。

こんな仕組み、早く知っておれば良かった…。と後悔する前に、離婚に至らない方法を考えた方が良さそうだ。

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