ある傍観者の備忘録

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第2の青春か鬱病か−ミッドライフ・クライシス

アラフォーにもなるとそれまで一生懸命に走ってきた後、急に踊り場に出る。

タイミングこそまちまちではあるが、それは仕事に余裕が出てきたり、子育てがひと段落したり、あるいは極端な場合には親の死に直面したり、体を壊したりと理由は人それぞれである。今までずっとがむしゃらに走ってきた人生にふと考えさせられる環境にぶち当たるのである。

そして、突然考える時間が生まれることによって、人生の後半戦をそのまま過ごしても良いものなのかという疑問が脳裏をよぎるのである。ちょうど人生の折り返し地点にいるということもあり、自分の前半の人生x2した時に人生が終わるという現実に直面し、今後の人生をどうするべきかという風に思い悩み始めるのだ。

ミッドライフ・クライシスという言葉は、こうした中年期特有の心理状態で鬱っぽくなったり、精神的に不安を感じたりすることが多い状態の事を指す。だが、実は逆にむしろハイパーアクティブになり、突然運動を始めたり、派手なスポーツカーを買ったり、あるいは刺激を求めて新しいパートナーを見つけようとしたりするケースもミッドライフ・クライシスには多い。

ここで一番大事なのはミッドライフ・クライシスは何の前触れもなく訪れるというところである。これまでの人生を生きてきて果たしてこのままで良いのかというふと思い始めるのがきっかけになり、自問自答が始まる。そして本人は気づいていなくても、それを変えようとする突飛な行動にいきなり走ってしまうのである。突然仕事をやめたり不倫したりという行動に走って、結婚の危機なんていう事態も周りで多い。

日本ではミッドライフ・クライシスの認知度は低く、自分だけが間違いを犯してしまったのように思ってしまって相談できない人がほとんどのような気がする。ミッドライフ・クライシスに付きものの衝動を理解して消化してこそよりよい人生を送れるはずなのに、知らないために余計に泥沼にはまってしまう。

何か悩ましいなと感じるアラフォーは、青春時代に思い煩う若者と同じような状況だと思ってもらって良い。これまでの人生。今後の人生。将来への不安や悩み、今を変えたいという欲求は人生の中間点のタイミングで普遍的に訪れるものなのである。

なので、ふと悩んだ時、あるいは既に衝動のままに行動して非常事態に陥った時に思い出して欲しい。青春の後あれだけ楽しい人生があったのと同じように、ミッドライフ・クライシスの先もきっと楽しいに違いないと。

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